「行動と見識」KOUSHIのブログ

行動と見識で人生を豊かにする

「笑い」への間違った考え方

 

こんばんは。

 

これは、“In a ___, with a ___”の空欄に単語を入れるゲーム。どんな単語を入れてどんな文章をつくるか、どんなシーンを描き出すかが問われるゲーム。

ここでありきたりなこと、当たり前のことを言いたくない、というのは理解できますよね。そんなことを言ったが最後、「つまらない人」「くそまじめな人」というレッテルを貼られてしまう可能性が。

Patriciaさんは、「ありきたりであると思えることや、分かりやすいもの、当然と思えるようなアイデアを出すのは、創造力の欠如の表れであると、広く信じられている」と言っています。

まさにその通り。つまらない人はクリエイティビティとは無縁の存在に感じますよね。

でも、と彼女は警鐘を鳴らします。

I call it “the fallacy of the fried mermaid.”

直訳すると「フライドマーメイド(人魚)の誤謬」。少し難しいですね。誤謬というのは間違った考えや信仰のこと。揚げられた人魚という表現は、奇抜ではあります。なかなか想像できない、いやしたことがないことですからね。こういう「奇抜なことを言うことがすごいことだ」と思いがちなことを言っています。これは間違いなのだ、と。

Everyone laughs, of course, since the weird juxtaposition of adjective and noun has already produced the humor. You can hear the burden of the fellow who yelled it congratulating him on his wit.

とうぜん、この表現を聞いた人は笑うでしょう。「揚げられた」と「人魚」という、風変わりで、あり得ない単語の組合せだけで、おかしさを醸し出しているから。多くの人が、この表現をした人のウィットを称賛するだろう。

 

確かに笑うかもしれません。奇抜でありえない組合せを聞いて驚きとともにクスっとするかもしれません。

でも、多くの人が称賛するか、というとどうかな?とは思います。こんな「趣味の悪い冗談」を聞きたくない、と不快に思う人が多いように感じます、個人的には。これは、他人の悪口や、差別的な発言に似通っていると思います。別の人をおとしめて笑いをとる。その場では、思わず笑ってしまう人もいるかもしれない。悪趣味の人なら大爆笑するかもしれません。でも、後味の悪さを感じる人のほうが大多数のような気がしますけどね。

すみません、少し話が逸れてしまいました。

いずれにしても、このような奇抜な表現が、周りの人の気を引くのは確かでしょう。

Patriciaさんはこう続けます。

It is a closed loop, however. The joke is already over. Doing an actual scene about a fried mermaid isn’t likely to result in a very appealing story, if you think about it.

この表現は確かに面白いかもしれない。だけど、閉じたループ。それだけでジョークがすでに終わっている。実際にフライドマーメイドを想像してみればわかるが、それはとても魅力的な話には思えない。

これは全くその通り。魅力的でなく、人を引き付けない。そんな表現よりも、人から毛嫌いされる、というほうが適切のような気がしますが。

 

明日に続けます。

 

 

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「つまらない人」にはなりたくない?

 

こんばんは。

 

Patricia Ryan Madsonさんの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』。

昨日の記事でこのシリーズを終えるつもりでいたのですが、もう1つだけ関連する内容をお送りします。

 

それはジョークに関すること。

ウィットに富んだジョークを当意即妙に繰り出せる男になりたい。この憧れが、この書籍を手にした理由の一つでした。Improvをマスターできれば、そんな人になれる。そんな期待がありました。

この本の中で直接的にジョークについて記載している部分はほとんどないのですが、5章の「be average」の中にある一節がありました。

こちらの文章です。

If you give up making jokes and concentrate on making sense, the result is often genuinely mirthful. Besides, making sense is a lot more satisfying in the long run. Give the obvious try.

この文章は刺さりました。「ジョークを巧みに操りたい」という期待を叶えてくれるどころか、「ジョークをあきらめなさい」と言われたのですから。

これはその前の文章からつながる、一種の戒めから至る結論です。それらの文章も見てみましょう。そのほうが分かりやすいですからね。

 

We had asked the audience to fill in the blanks: “In a ___, with a ___”.

In several decades of watching improve show, I’ve never once heard anyone shout: “In a bathtub with a rubber duck” or “In an office with a typewriter.” No one wants to be thought unimaginative.

これは、“In a ___, with a ___”の空欄に単語を入れるゲーム。どんな単語を入れてどんな文章をつくるか、どんなシーンを描き出すかが問われるゲームです。

Patriciaさんのこれまでの経験の中で、「バスタブの中のラバーダック(あひるのおもちゃ)」や「タイプライターのある事務所」といった表現、つまりあたりまえのことを描いた文章、が出てきたことはない、と言っています。誰も「想像力がない人」とは思われたくないですからね。分かります。こんなつまらないことを言う人の気が知れません(言い過ぎですかね…)

 

The audience believes that ideas that seem ordinary or that “make sense” reflect a lack of creativity.

ありきたりであると思えることや、分かりやすいもの、当然と思えるようなアイデアを出すのは、創造力の欠如の表れである。私たちはそう信じている。

これはその通りですよね~。もしあなたがお笑いの世界にいたら、これは死活問題です。「この人は面白くない」と思われてこの世界では生きていけなくなるでしょう。お笑いの世界、つまり笑いに特化した空間ではない、私たちの日常でも同じですよね、程度は違いますが。当たり前を振りかざす人、正論しか言わない人は、「面白みのない人」「つまらない人」、もしくは「真面目な人」というレッテルを貼られてしまいます。「面白い」と「クリエイティブ」は密接な関係があります。私たちは「面白い人」は「クリエイティブである」と感じます。「クリエイティブ」という言葉が思い浮かんでいないとしても、「この人はすごい」とある種尊敬の念を抱いたりしますよね。

そんな存在とは180度逆に位置する「つまらない人」にはなりたくない、と思うのは当然のように感じられます。

 

明日に続けます。

 

 

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「improv」は気づきを与えてくれる

 

こんばんは。

Patricia Ryan Madsonさんの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』

5つ目の格言である「be average」。

特別でなければならない。

突出しないといけない。

独創的でないといけない。

私たちはいつのまにこういった固定観念にとらわれてしまっているかもしれません。もしあなたがその一人であるなら、そして、それらを求めても得ることができず落胆してしまっているのなら、この「be average」を思い出していただきたい。

 

独創性や際立った個性というのは外側に追い求めるのではない。ふだんのあなた、ありのままのあなたの中にあるもの。だからこそ「outside the box」を捨てて「inside the box」で考える、行動する。そして、自分のオリジナリティに気づくことができる。

「be average」は、毎日を無理なく、生き易く、楽しく過ごすための方法だけでなく、自分のオリジナリティを発揮するための秘訣です。

『improv wisdom』には、全部で13の格言が示されていますが、その中でも特にこの「be average」を皆さんに知ってほしかった。だからこそ、こうやって長きに渡り文章を書いてきました。

今回ご紹介してきたのは、13のうち3つの格言

「say yes」

「don’t prepare」

「be average」でした。

 

もう一度13の格言を見てみましょう。

1: say yes

2: don’t prepare

3: just show up

4: start anywhere

5: be average

6: pay attention

7: face the facts

8: stay on course

9: wake up to the gifts

10: make mistakes, please

11: act now

12: take care of each other

13: enjoy the ride

 

今回ご紹介した3つ以外の格言いずれも、琴線に触れるご紹介したい内容です。

「just show up」

「start anywhere」

「act now」

はタイトルからも内容が想像できるでしょうか。

 

「pay attention」

「face the facts

も、私たちが日々生きる上で大切な視点を教えてくれます。

 

「stay on course」

「enjoy the ride」

も、私たちの人生を、日々を生き易くしてくれる教えに満ちています。

 

「wake up to the gifts」

「take care of each other」

は、他者とのかかわりの大切さを教えてくれます。

 

「make mistakes, please」

は「間違えること」に対する固定観念を崩してくれます。間違えることを避けるのではなく、むしろ積極的に取りに行きたくなります。この章もおすすめです。

 

ご興味のある方はぜひ本書を手に取っていただきたいと思います。また、生き苦しさを感じながら生きている、少しでもそういう傾向があると感じた人もぜひこの書籍から気づきを得ていただきたいと思います。

使われている英文は平穏で読みやすく、分量も約150ページほど。英語がそれほど得意でない方も、それほど苦労せずに読めると思います。英語を読もうとするのではなく、Patriciaさんからの学びを得る心構えで読むといいと思います。英語能力向上への寄与はあくまでもオマケという考えでいきましょう。

 

 

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「自分はありのままでいいんだ」を実感する試み

 

こんばんは。

Patricia Ryan Madsonさんの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』

5つ目の格言である「be average」について話をしてまいりました。

今日はこの章で紹介されている「try this」をご紹介します。ぜひ試してみてください。そして、「自分はありのままでいいんだ」ということを実感していただきたいと思います。

Try this:

Do it naturally. If there is something important that you need to do, approach the problem as though you didn’t need to do your best. What is the most obvious way of solving it? How would you proceed if finding a solution was “nothing special?”

あなたにとって自然に思えるやり方で問題に対処する。肩に力を入れすぎたり、問題を深刻に捉えたりするのではなく、ふだん通りのあなたが簡単なことに対処するような気持で問題にあたってみる。

これは、あなたの本来の性質を、力を活かす実験ですね。ありのままのあなたはすでに解決策をもっている。それを引き出すために、自然に感じられて、自ずと思いついたままに行動してみる。

大きな問題に対してこう対応するのは難しく感じられるかもしれません。なので、最初は小さな問題に対して試してみるのもいいかもしれません。こういうアプローチを繰り返すことによって、もっと気楽に考える癖がついていきますからね。

 

そして、もう一つの「try this」を。

Try this:

Consider ordinary gift. Looking for a gift for a friend or loved one? Think of items that you use every day (a pillow for the bed, a cereal bowl, a teacup, a towel, a pen, a clock, bedroom slippers, a blanket, a sharp kitchen knife, a calendar, good coffee). Keep lists of useful everyday objects for help in choosing a good gift.

これは面白いですね。

愛する人や親しい友人に何かプレゼントをしようとするとき、あなたは頭を悩ませていませんか?

「どういうものが気に入ってもらえるのか?」

「あの人が本当に喜んでくれるプレゼントは何なのか?」

「何を送ったらいいか分からない」

そういう時には、あなたが日常で使っているアイテムをプレゼントとして考えてみる。あなたにとってはありきたりのものかもしれませんが、他人にとっては新鮮なものかもしれません。あなたの個性の素晴らしさを感じられるチャンスでもあります。相手が本当に喜んでくれたら、あなたも嬉しいですよね。あなた自身、あなたの個性が認められたことの証左でもありますし、あなたの個性の素晴らしさを実感できると思います。

まあ、もしかしたら残念な結果になるかもしれません。相手が全然喜んでくれないこともあるでしょう。でも、それはあなたの個性が否定された、ということではありません。人は一人ひとりそれぞれ異なった考え方や、感じ方、嗜好を持っています。必ずしもお互いの個性がうまくマッチするとは限りませんから。

親しい友人や愛する人であれば、そんな残念なプレゼントでも許してくれるでしょう。

 

ありのままのあなたでいい。

このことを感じるためにも、これらをぜひ試していただきたいと思います。

 

 

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オリジナリティを求めるなら「inside the box」

 

こんばんは。

Patricia Ryan Madsonさんの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』

5つ目の格言である「be average」。

 

「outside the box」に捉われない、追い求めない。

むしろ、

Try thinking inside the box. Look more carefully.

とPatriciaさんは言います。「outside the box」とは真逆のアプローチ。ふつう過ぎて、キーワードとして取り立てられることもなく、まして慣用句にもなっていない「inside the box」。

あなたが、普通に思っていること、明らかに思っていること、それらをそのまま表せばいい。奇をてらうことなく、あなたに自然に思えることを、あなたが自然に感じるやり方で表現すればいい、とPatriciaさんは言います。

 

ここで、彼女は、彼女のおばあさんのストーリーを語ります。

This practice applies to speech as well. Say what you want to say in the way that seems natural to you. My paternal grandmother, Juliette Bethel Ryan, was a natural improviser. Once while fingering the obituary page and solemnly shaking her head, she sighed and said: “People are dying today that have never died before.” Granny looked up, completely surprised by our laughter.

おばあさんは、新聞の死亡者欄を見て、ため息をつきながらこう言った。「これまで死んだことのなかった人が、今日死んでしまっている」と。

これはおかしな表現に思えますよね。人は一回しか死にません。これまで死んだことがないのは当たり前です。おばあさんのように考える人はなかなかいないでしょう。

Her genius was in expressing ideas just as she saw them.

でも、おばあさんは奇をてらったわけではありません。何かおかしなことを言おうとしたわけではありません。ただ、彼女が見て感じたことをそのまま表現しただけなんです。彼女にとって自然に感じられたことを、そのまま口に出しただけなんです。

It is inescapable: each of us sees the world in a different way. We need only to trust that our vantage point is worthy and give up striving after the original. You are.

私たち一人ひとりは、それぞれ独自の、他者とは異なった視点で世界を見ている。これは避けられようのない事実である。

だからこそ、私たちは、自分のモノの見方に価値があるということを信用するだけでいい。自分の外側に、何か特有なもの、オリジナルであるものを追い求めてはいけない。すでにあなたはオリジナルなのだから。

 

creative

different

original

 

私たちは、これらを自分の外側に追い求めてしまいます。本当は、すでに私たちにはこれらが備わっているのに、自分の外側にあるはずだと勘違いして。ありのままの自分はふつう過ぎて、凡庸すぎて、価値がないと決めつけて。

 

私たち一人ひとりはすでに「original」である。だからこそ「be average」でいい。ありのままのあなた、あなたが普通に感じることそのものが、あなたのオリジナリティ。

「be average」は、独創性や際立った個性をあきらめるのではなく、あなたがすでに持っているそれらの性質をそのまま表現するための方法なのです。

 

 

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クリエイティブな人は知っている、でもその真実を言わない?

 

こんばんは。

Patricia Ryan Madsonさんの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』、5つ目の格言である「be average」。

昨日は「look for the obvious」が持つ、もう一つの利点についてお話しました。

 

ここで勘違いしたくないのが「look for the obvious」を消極的な考え方、行動ととらえてしまうこと。

「特別を求めてもうまくいかないから、ふつうに、ありきたりにやろう」といった、後ろ向きな思想ではないということです。

 

Patriciaさんの続く文章を見ていきます。

Do what is natural, what is easy, what is apparent to you.

あなたにとって自然に感じること、簡単に思えること、言わずもがなであること、そういうことをやりなさい。

なぜ、Patriciaさんはこうもこの考え方にこだわるのか? その答えは次の文章に表されています。

Your unique view will be a revelation to someone else.

あなたがふつうに思っていることや、考え方、見方は、他人にとってはそうではない。全く持って意外で、特別なことであったりする。

この文章を読んだり書いたりしていると、スマップのヒット曲「世界にひとつだけの花」を思い出します。

「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」というフレーズです。

そうなんです、私たち一人ひとりはそもそも違うんです。自分のあたりまえが、他人とってはそうではない、そういうものなのです。

もともとユニークであるのに、それを認識せずに、自分の外側にある「何か特別な」「何かユニークな」ものを探そうとする。そもそもが間違っているんですよね。

自分をそのまま出せば、それは特別。あなたにとっては「ふつう」に感じられても、他人にとってはまったくふつうではなかったりするんです。

Patriciaさんは興味深いストーリーを引き合いに出しています。

Aaron, a software designer, shared this insight: “I used to censor many of my ideas before discovering a useful one. Now I look for the obvious in designing user interfaces for my product. When I go to meeting with Development and state what seems most readily apparent to me, the design executive slap their heads and say, ‘Why didn’t we think of that?’ – which is when I know I have a good idea. Before, I often searched for something clever or innovative – missing what was right in front of me. The maxim [seeing the obvious] really makes sense.”

ソフトウェアデザイナーと聞くと、独創性に満ちて、誰もが思いつかないようなアイデアを出せる人、という印象がありますよね。

このAaronさんも、以前は何かクレバーでイノベイティブなものを追い求めていた、自分の目の前にあるものを見逃しながら。でも、自分の目の前にある、自分にとっては明らかなことが、他者にとっては「思いもつかないこと」であったりする。

 

あなたが当然だと思って気にしないこと、見えていないもの。それが「クリエイティビティ」の源泉なんでしょう。

もしかしたら、クリエイティブな人というのは、このことを知っている人なのかもしれません。ただ、それを周囲には言わないだけ。この事実が知れ渡ってしまうと、だれでもクリエイティブになってしまうから。

 

 

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あなたにとってふつうであること、ありきたりであるものが持つ強さ

 

こんばんは。

Patricia Ryan Madsonさんの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』、5つ目の格言である「be average」。

「be average」は「クリエイティブ」であることと大いに関連がある。そして「outside the box」の本当の意味を知り実践することで、誰もがクリエイティブになれる。そんなお話をしました。

 

Patriciaさんは、「look for the obvious」つまり「明らかなことを探す、見つける、気づく」ことについて、こうも書いています。

Looking for the obvious offers us a way to approach problems that appear daunting. Trick yourself by turning a challenge into an ordinary task.

明らかなことを探すことは、一見圧倒されてしまいそうな問題を対処する方法を与えてくれる。自分自身をだまして、挑戦をありきたりのタスクに変えてしまおう。

次の例えは、あなたも聞いたことがあるかもしれません。

“Anyone can walk a plank, but if it stretched across an abyss, fear might glue us to it.

だれでも平らな木の板の上を歩くことはできる。でも、それが峡谷を渡す木の板だったとしたら、私たちは怖れに捉われてしまう。

実際には峡谷を渡す板の上を歩くような経験はそうそうないと思いますが、これは直感的に分かると思います。ふだんは何の問題も感じずに、たやすくできることなのに、それに特別な意味が加わると、加えてしまうと、私たちはそれができなくなってしまう、躊躇してしまう、恐れてしまう。

 

Our best strategy might be to treat the abyss as something ordinary (if that were possible) and to walk across in our average manner,” wrote Keith Johnston.

私たちが取るべき最善の戦略は、その深い淵を何かありきたりなものとして扱うこと、そして、ふだんどおりにその木板の上を歩くことだ。

 

ここで書かれているのは、あなたにとってふつうであること、ありきたりであるものが持つ強さ。

クリエイティブであるために、何か特別な、独創的なアイデアを探し求めるのではなく、目の前にある当たり前のものに気づくことが重要だ、という話をしましたね。そこで述べられていたのも「ありきたりのものの強さ」でした。

ここでは、その「ありきたりの強さ」を使って、手に負えそうにない問題に対処できるんだよ、という提案がなされている。

 

「ふつう」は「特別」と対極にあり、「特別」のほうがより価値が高いと思っている、私たちは。でも、実際はそうではない。「ふつう」のほうが強いんです。だけど、その強い「ふつう」に気づいていなかったり、気にかけていなかったりする。そして、失敗の理由を「自分の凡庸さ」にしてしまい、ますます「特別」を求める。悪循環ですね。

 

特別を求めたり、特別に考えるたりすることで、私たちは本来の強さを封じ込めてしまっているのかもしれません。

 

あなたはどう感じますか?

 

 

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