威張るオヤジと銀座のクラブ
こんばんは。
本日もこのブログにお越しいただきありがとうございます。
「なぜオジさんは威張るのか? 傲慢なオヤジを謙虚にさせる方法はないか?」
昨日はこの質問から、楠木建さんが提唱した原則についてお話しました。
私はこの質問自体を面白く感じました。多くの人が感じていることを直球でぶつけてきた質問者さんの苛立ちが相当なものだったのかもしれません。
今日はもう少し詳しく見ていきます。
この質問に対しての楠木建さんの回答がまた面白いのです。
いきなり結論から入っています。
「諦めてください。こればかりはどうしようもない」
と。
ちなみに、この「どうしようもない」という回答は他の場面でもしばしば登場します。
ただ「どうしようもない」けど「こう対処できるよ」というアドバイスはいただけますのでご安心ください。
私のメモから抜粋すると、
「男の威張りは本能的宿痾。傲慢な男を謙虚にさせることはできない。」
とあります。
楠木建さんは「威張る」というのは男性の「本能的宿痾」と断言します。
「宿痾」という言葉は知っていましたが、「本能的宿痾」との表現が面白い。これだけでも勉強になりますね。
威張る人が嫌いな楠木さんは、そのような人への嫌悪感を示しながらも、威張りは男の本性にして本能なのでどうしようもないと考えている。
そして、ご自身にもその本性を自覚して、威張らないように心掛けている、と言います。
あの物腰の柔らかさは、努めて出しているものなのですね。
さらには、「威張りを表に出さない」というのが「大人の条件」だとおっしゃっています。
「大人」については他の部分でも述べられており、その洞察に唸らされました。後ほど紹介したいと思います。
このあと少し話が逸れるのですが、これがまた面白い。
話の面白い人の脱線話が秀逸なのは世の常ですが、楠木建さんは群を抜いていると感じます。
男性の本能が許される場所としてクラブを上げ、威張る男性とホステスさんのやりとりをバレーボールのトスを比喩に用いながら面白おかしく論を展開していきます。
ただ面白いだけでなく、物事の本質をついているのはここでも変わりません。男性が高いお金を払って銀座のクラブに行く理由と、クラブの商売の巧さに、「なるほど」と膝を打ちました。
さらには、女性の悪しき本能として「媚び」を挙げた後、男性・女性の浅ましさの需給がかみ合う、という論を展開していきます。ここにも唸らされました。
「そうなのか!」と思わずにはいられませんでしたね。
そして、ようやく対処法についての話が始まります。
明日に続けます。