モロッコでクスクスを待ちわびる
こんばんは。
パリで何気なく立ち寄った一軒のクスクス料理屋。これが私をモロッコに導きました。
モロッコの旅については下記の記事で書いています。
その国々の中からモロッコを選んだ一つの理由が世界遺産が多かったから。当時の私は世界遺産に目がなかったのです。1週間でモロッコのほぼすべての世界遺産を制覇できる!そんな思いもありツアーに申し込んだのです。
もちろん本場のクスクスを食すのが最大の目的であることには変わりありません。
ちなみにモルジブが好きになってしまった私は、数年後にチュニジアも旅しました。
そのツアーは食事込み。昼は食堂やレストラン、夜はホテルのレストランで供される料理を食べます。飲み物だけ別料金で払うシステムでした。
出された料理はすべて美味しくいただいたのですが、ブッフェ形式の西洋料理が中心。言ってみればありきたりの料理で、別にモロッコでなくてもヨーロッパでも食べられるもの。
クスクスを期待していた私にとっては肩透かしの日々が4日ほど続きました。「もしかしてクスクスを食べられないのでは?」と不安になった私はツアーの仲間にたずねます。
「クスクスは出てこないのかな?」
彼女は笑顔で答えます。
「私たちもそう思ってガイドに言ってある。最終日のディナーはクスクスよ!」
不安(不満?)に思っていたのは私だけではなかったのです。ツアー仲間と心が通じ合っていたことを感じたひと時でもありました。
そういえば、他にもツアーメンバーと心が通じ合う場面がありました。それはビールの銘柄。
世界のローカルビールを飲むことが趣味の一つの私。でもヨーロッパのメジャービールは全世界にいきわたっており、ここモルジブでも同じでした。
「他で飲めるビールではなくここでしか飲めないビールを体験したい。」と思っている私にとって、世界でポピュラーなビールが供されるのは残念な時間なのです。
でも「モロッコのビールが飲みたい」と思っていたのは私だけではありませんでした。レストランで飲み物を頼むときは仲間と一緒に「ローカルビールはあるよね?」と聞くのがが合言葉になっていましたw
いよいよ最終日がやってきました。
最終日のディナーはホテルのレストランではなく、屋外のテントの中での食事とのこと。テントに足を踏み入れると、薄暗い空間の中に料理が置かれていました。
「やっとクスクスが食べられるね!」
私たちの気分は最高潮に達していました。
4つほどのテーブルの中央にはそれぞれ大きな鍋が置かれています。
それを皆で取り分けて食べるとのこと。
鍋は2段になっており、下の段にスープが、上の段にクスクス粒が入っていました。スープが豪快にクスクス粒にかけられます。
「これが本場のクスクスなんだ!」
私たちの期待は膨らみます。
明日に続きます。