長男くんに救われた!
こんばんは。
トルコで参加したワンデイツアー。
自然を堪能しながらウォーキングを楽しんだ後に迎えたランチの時間。
参加者はカップルや親子、友人グループといったメンバーで、一人で参加しているのは私のみ。
気づくと残された席は一つのみ。そう、ロシア人家族が囲むテーブルの席だったんです。もうだいぶ旅慣れた時期でしたので、この状況を「よし!」と感じることができました。
「ロシアのご家族と会話を楽しむチャンスだ!」と。
ご夫婦と息子さん2人の4人家族。息子さんは上が中学生か高校生。下の子は小学校高学年くらいといった感じ。
「ハロー」と笑顔を振りまきながら席に座った私にかえってきたのは、お父さんとお母さんの会釈のみでした。
「歓迎されていないのかもしれない。ご家族の場に一人他人が、しかも外国人がいるのが嫌なのかな」
ファーストコンタクトの感触から、少しネガティブな考えが浮かんでくる。
他グループの方たちと食事をするときは、最初が肝心なんですよね。最初の挨拶をうまく交わすことができれば、その後の会話がしやすくなる。逆に失敗すると、会話を切り出すのに躊躇してしまい、その場を楽しめなくなってしまう。
その後もご夫婦は、私のことを全く気にするそぶりも見せません。
「これは良くないパターンかも」と少し焦りを感じていた私に助け舟を出してくれたのは、長男くんでした。
「Where do you come from?」
彼が私に話しかけてくれたんです!
つたない英語でよく聞き取れなかったのですが、これが本当に嬉しかった。
「Sorry?」
と英語で聞き返した私に、彼は戸惑いながらも、
「Where do you come from?」
と言ってくれました。
「Japan. Where are you from?」
と返した私に、長男くんは
「Russia」
と答える。
長男くんのおかげで、会話の端緒を得ることができた私。これをきっかけに、会話を膨らませていきます。
といっても、長男くんは英語に不慣れのようすで、お互いに何度も言い直したり聞き直したりを繰り返す。でも、こうやってコミュニケーションを取るのは本当に楽しいんです。話している内容なんかよりも、会話を交わすことで感じる、心が通じ合った感覚。これが得られるのがいいんですよね。
「やはりロシアからいらしたご家族だったんだな~」と思いながら、ご夫婦の方に目を向けてみると、お父さんは堂々とウオッカを飲んでいるではありませんか。
ツアーのウォーキング中はコソコソ飲まれていました。でも、「食事の場では正々堂々と飲んでよいんだ」という許しを自分に与えているかのように。
その小瓶はすぐに空になってしまいました。その小瓶を渡しながら、お父さんはお母さんに話しかけました。
ロシア語が全く分からない私は、勝手な想像をふくらませます。
明日に続けます。