「格言」を難しく考えない
こんばんは。
Patricia Ryan Madsonの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』
この書籍では13のmaximが紹介されています。
1: say yes
2: don’t prepare
3: just show up
4: start anywhere
5: be average
6: pay attention
7: face the facts
8: stay on course
9: wake up to the gifts
10: make mistakes, please
11: act now
12: take care of each other
13: enjoy the ride
これまでお伝えしてきたプロローグの文章の中に、すでに言及されていたmaximばかりですね。
Maxim、日本語でいう「格言」と言われると、何か難しいもの、高尚なもののように感じられるかもしれませんが、そんなに構える必要はありません。
また、すべてを完全に理解し、マスターする必要もありません。
Patriciaさんもこう言っています。
I’ve included a variety of them, hoping that everyone who reads this book will experiment with a few.
この書籍で提案されている“try this”のうち、いくつかでも実際に試してみて欲しい、と。
読んだだけではなく、試すことが重要。これはどんなことにも当てはまりますが、特に「improv」においては大切な指針となります。
「improv」は「考える」と真逆の方向にあるのはお分かりですよね。
本を読んで「勉強になった」と思うだけでは「improv」に基づいた人生を歩むことはできません。実際にやってみないと身に付かないのですから。
ぜひこの書籍を手にして、随所に紹介されている“try this”の中から気になる、気に入ったものを試していただきたいと思います。
このブログの中で、いくつかの“try this”をご紹介したいと思います。
13のmaximすべてを網羅することはできませんので、私が特に気に入っている次の3つの章についてご説明し、そして“try this”をご紹介します。
それらは、
1: say yes
と
2: don’t prepare
そして、
5: be average
の三つ。
私が初めてこの本を手にして目次を読んだときに気になった、正確に言うと「違和感を抱いた」のが「be average」というmaximでした。
私は、「improv」という言葉、日本語でいう「即興」という言葉には、型破りで、当たり前のことはしないという含みを感じていたのです。ですので、「平均でよい」はそれとは逆の方向を向いているのではないか、という感覚を覚えたのです。
もっと細かく見てみると「平均でよい」ではなく「平均であれ」です。平均を許容しているのではなく、平均を求めなさい、といっている。
「平均」という言葉に対する嫌悪感が、そう感じさせたのかもしれません。もっといえば、「平均」と「平凡」を履き違えていたのかもしれません。
何かに秀でたい、秀でなくてはいけない、という思いが心のどこかに住みついていて、「平均ではダメだ」という思考に覆われていた。
このことに気づかせてくれた章が、この「be average」。後ほどじっくりとご紹介しますね。
さあ、明日は「say yes」についてお話していきます。