こういう作品に出会えるかどうか。それが英書生活の充実度を決める
こんばんは。
Nassim Nicolas Talebさんの『Black Swan』。
繰り返しになりますが、この本は絶対読んでほしい。そう思います。かなり難解なのですが絶対に読む価値はあります。
ある程度の英語力をもってしても難しいと思います。英語能力だけではなく、読解力も必要になりますが、トライする価値はあります。
私は毎朝30分の英書時間を持っていますが、その時間では1~2ページしか進みませんw でも「読みたい!」と言う気持ちが強く週末にも時間をとりました。この「読みたい!」という気持ちを抱かせる対象を持てるかどうか、というのが本当に大切なんです。
毎朝起きるのが楽しくなるほどの対象があると「早起き習慣」の定着にも大いに寄与してくれます。そして、週末の読書時間も贅沢な時間に感じられます。「充実した時間を過ごしている!」という気分を味わうことができる。これは幸福感に直結しますからね。
『Black Swan』を読破するのは数カ月かかったと思います。この読書時間の多さは、私の英書ヒストリーの中でも3本の指に入ると思います。もう一つは、すでにご紹介したWalter Isaacsonの『Steve Jobs』、あと一冊はDaniel Kahnemanの『Thinking, Fast and Slow』です。後者も大ベストセラーですのでご存じの方も多いと思いますが、別途あらためてご紹介したいと思います。
『Black Swan』を読んだ後に、私はある行動に出ます。
それは、
邦訳版を読む
でした。
自分がタレブさんの思考を、思想をしっかりと理解しているか。それを確かめたくなったんです。
そして、『ブラック・スワン』の上下巻を手にしたのでした。
日本語版も相当のボリュームです。これを読み切るのにもかなりの時間を要しました。そして、難しい! 日本語でも難しいんですw
この、
英書(原書)→ 翻訳版
という順番はお勧めです。
翻訳版を読んで内容を理解する。その後英書(原書)に取り組む。
一般的には、この順番のほうが奨励されていますかね。このほうが英書を読むことのハードルは下がりますので、効率的かもしれませんね。
でも、このタレブさんの作品のように「読みたい!」「学びたい!」という対象の著書があったら、英書を先に読むことをお勧めします。著者の思考を、思想を本当に味わいたいのであれば、著者自身が書いた原文を読むべきです。そこから感じるべきです。
翻訳版はあくまでも自分の理解を補う位置づけ。そう考えてほしいと思います。
この流れを実現するのに大切なのは、当然ながら「読みたい!」という作品であるかどうか。そんな対象に出会えるかどうかで、この成否が決まりますから。
こういう作品に出会えるかどうかが、英語生活・読書生活の充実度を決める。これは間違いないと思います。