オリジナリティを求めるなら「inside the box」
こんばんは。
Patricia Ryan Madsonさんの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』
5つ目の格言である「be average」。
「outside the box」に捉われない、追い求めない。
むしろ、
Try thinking inside the box. Look more carefully.
とPatriciaさんは言います。「outside the box」とは真逆のアプローチ。ふつう過ぎて、キーワードとして取り立てられることもなく、まして慣用句にもなっていない「inside the box」。
あなたが、普通に思っていること、明らかに思っていること、それらをそのまま表せばいい。奇をてらうことなく、あなたに自然に思えることを、あなたが自然に感じるやり方で表現すればいい、とPatriciaさんは言います。
ここで、彼女は、彼女のおばあさんのストーリーを語ります。
This practice applies to speech as well. Say what you want to say in the way that seems natural to you. My paternal grandmother, Juliette Bethel Ryan, was a natural improviser. Once while fingering the obituary page and solemnly shaking her head, she sighed and said: “People are dying today that have never died before.” Granny looked up, completely surprised by our laughter.
おばあさんは、新聞の死亡者欄を見て、ため息をつきながらこう言った。「これまで死んだことのなかった人が、今日死んでしまっている」と。
これはおかしな表現に思えますよね。人は一回しか死にません。これまで死んだことがないのは当たり前です。おばあさんのように考える人はなかなかいないでしょう。
Her genius was in expressing ideas just as she saw them.
でも、おばあさんは奇をてらったわけではありません。何かおかしなことを言おうとしたわけではありません。ただ、彼女が見て感じたことをそのまま表現しただけなんです。彼女にとって自然に感じられたことを、そのまま口に出しただけなんです。
It is inescapable: each of us sees the world in a different way. We need only to trust that our vantage point is worthy and give up striving after the original. You are.
私たち一人ひとりは、それぞれ独自の、他者とは異なった視点で世界を見ている。これは避けられようのない事実である。
だからこそ、私たちは、自分のモノの見方に価値があるということを信用するだけでいい。自分の外側に、何か特有なもの、オリジナルであるものを追い求めてはいけない。すでにあなたはオリジナルなのだから。
creative
different
original
私たちは、これらを自分の外側に追い求めてしまいます。本当は、すでに私たちにはこれらが備わっているのに、自分の外側にあるはずだと勘違いして。ありのままの自分はふつう過ぎて、凡庸すぎて、価値がないと決めつけて。
私たち一人ひとりはすでに「original」である。だからこそ「be average」でいい。ありのままのあなた、あなたが普通に感じることそのものが、あなたのオリジナリティ。
「be average」は、独創性や際立った個性をあきらめるのではなく、あなたがすでに持っているそれらの性質をそのまま表現するための方法なのです。