苦しみは自分一人で
こんばんは。
今日も私のこのブログにご訪問いただきありがとうございます。
昨日の記事では鍵山さんのもう一つのエピソードをお伝えしました。
売上の6割を占めるショッピングセンターの撤退は会社を危機的状況に追い込みます。
そのような状況にありながらも、鍵山さんは一人で苦難を背負いこの窮地を乗り切ります。
ちなみに、この転機から小売りへと業態を大転換し、いま私たちが知る「イエローハット」が誕生しました。
直営のカー用品店でドライバーへ直接販売する、という業態の始まりでした。
このエピソードの中で、鍵山さんは繰り返し社員への思いやりを口にされています。
「いくら仕事とはいえ、不条理なことにこのまま対応し続けると、社員の心まで蝕まれてしまう」
「社員にみじめな思いをさせたくない」
「社員に卑屈な思いをさせてまで会社を経営しても意味がない」
社員を大事にする考え方は、鍵山さんの信念だったのです。
私は、鍵山さんの強い信念がこの苦難を乗り越えた力の源泉だったのだと思います。
ここで、私がもう一つ注目したのが、鍵山さんの「苦労を一人で背負う」という考え方です。
著作の中で、何度も繰り返されている言葉の一つ。それが
「苦しみは自分一人で」
という言葉です。
鍵山さんはこのようにおっしゃっています。
「各人が体験してきた辛い思いを自分自身で消化できる人間になるように努める」
「押されたら押し返すのではなく。押されっぱなしで自分の中におさめていく。周囲に決して伝播させない」
「『苦しみは、人に打ち明けることによって半分になり、喜びは人に話すことによって倍になる』と言われる。喜びはともかく、苦しみは人に打ち明ければ、苦しむ人が二人になるだけのこと。苦しみはできるだけ自分一人で背負い込み、周囲の人まで巻き込まない」
言うは易く行うは難しですね…。正直、私にはなかなかできません。
鍵山さんのお言葉の中にもあるように「悲しい時や苦しい時ほど人に話したり相談するべきだ」という考え方があります。
そうすることで心が軽くなる、気持ちが癒される。逆にそうしないと心がやんでしまう、という話もよく見聞きします。
こういう考え方のほうが世間に受け入れられているように感じますが、あなたはどのように思われますか?
鍵山さんは「苦しみは人に打ち明ければ、苦しむ人が二人になる。苦しみはできるだけ自分一人で背負い込むのだ」とおっしゃいます。
本当に心の強い人でなければ、このような行動はとれるものではありません。