クスクスとの出会い
こんばんは。
私がモロッコへ惹かれたきっかけはパリのレストランを訪れたこと。そこから話が脱線しすぎました…。
私をモロッコに連れて行くことになる「ある料理」の話に戻ります。
その料理とは?
そう「クスクス」です。
あなたはクスクスをご存じでしょうか?
と偉そうに(?)質問している私ですが、初めて食したのは10年近く前。それまではその名前しか知りませんでした…。それも「珍しい名前の料理」として記憶に残っているくらい。長らく日本だけで暮らしていると、なかなか「クスクスを食べに行こう!」とは思わないものです。
その夜、夕食のために街を徘徊していた私は、一軒のクスクス料理屋と遭遇します。
名前だけしか知らない「クスクス」という料理には以前から興味を持っていました。
「このお店に出会ったのは何かの運命だ」と大げさに考えた私は、このお店に入ることを決意します。(大袈裟ですね…)。
というのも少し高級な感じがして、自分にとっては敷居が高いように感じられたのです。でもこの機会を逃したらクスクスを食べる機会はないかも。そう思った私はドアを開けそのレストランに入ります。
クスクスについて無知な私。でも、その料理自体は見たことはありました。
小さい粒をお米だと思っていたのですが、違うのですね。一見するとキアヌや雑穀米の粟にも似ています。
その正体は小麦なのです。クスクスはパスタの一種。
世界最小のパスタとも言われるクスクスの原料は小麦。デュラムという種類の小麦が使われています。
その発祥は北アフリカと言われており、中東でもポピュラーです。フランスが北アフリカを植民地としていた影響か、ヨーロッパではフランスでクスクスが食されることが多い。クスクスを供するレストランも数多くあります。
その起源はかなり古い。13世紀半ばの料理本にそのレシピが記されていると言われています。
現在のモロッコやチュニジアに住んでいたベルベル人の主食がクスクスの発祥というのが通説。クスクスという言葉には「よく丸められたもの」、「一番よい食べ物」といった意味があるようです。
もともとは、クスクスにバターを混ぜて食べる簡素な料理でした。それが各国に広がっていく過程において、様々な味わいを持つクスクス料理が生まれていったのです。
レストランに入った私はメニューを手渡されます。もちろんフランス語のメニュー。残念ながら英語のメニューはありませんでした…。
「恐らくこれがスタンダードなクスクス料理だろう」というものを選んで、メニューを指さします。ビールを頼むことも忘れません(笑)。
明日に続けます。