自分を貫く潔さと強さがカッコいい
こんばんは。
Nassim Nicolas Talebさんの『Black Swan』。
昨日は、タレブさんはどいいう自分であるのか? についてウィキペディアさんのお力を借りて紹介しました。
タレブさんはレバノンのご出身。父方も母方もレバノンの宗教や政治において要職を務めた方々が多いという、名家の出身だったようです。パリ大学、ペンシルベニア大学のウォートン・スクールで学ばれています。
恵まれていた環境にあったとはいえ、それに甘んじた、単なるボンボンではなかった。ここが素晴らしいところ。自分の信念に行き、経済的自由を手に入れた後には、自らヘッジファンドを設立。
たんに「お金を儲ければいい!」という考えではなく、自分の思考に基づいた投資方針にブレがない。そして、凄い実績を叩き出している。
再びウィキペディアさんの文章を引用しますね。
1999年、トレーダーとして引退した後に、 Empirica Capital というヘッジファンドを創設し、2000年から2001年にかけて起きたドットコム・バブルの崩壊で大きな利益を生み出した。
そして
タレブは、2007年からの世界金融危機の間に数百万ドルの利益を上げ、統計学者に一矢を報いた。。また、タレブがアドバイザーを務めるUniversa Investmentsも、2008年10月に65%から115%の利益を生み出した。この成功により、タレブは世界中にその名を轟かすことになった。
これはちょうど『Black Swan』が発刊されたタイミングに当たります。
さらに
また、2009年のダボス会議では、銀行家に厳しい言葉を浴びせ、一種のスターとして扱われた。
この文章の「銀行家に厳しい言葉を浴びせ」たというのが響きませんか。
著者の中でも、毒舌満載ですw これがタレブさんの大きな魅力の一つ。
凄い実績をあげているだけではない。タレブさんを批判・非難する人に対しては、自説を論理的に展開し、こき下ろしている。これが痛快です。
昨日ご紹介したウィキペディアさんの下記文章が分かる気がします。
その独特な執筆スタイル、強烈な個性と独特な言い回しによって、ウォール街のみならず、多数の人々の間でカルト的な人気を誇っている。
毒舌鋭い評論家という存在は多くいますよね。でも、実績が伴っているかというと、そうではない。単なる批評家・評論家は多くとも、他者に有無をも言わせない実績を誇る存在というのはそう多くはない。タレブさんは、そんな人たちとは正反対にいる存在。
そして、自分の信念を決して曲げない。自分を貫く潔さと強さ。カッコいいんです。
だからこそ熱烈なファンが多い。
こういう人の著書を読み、彼の思考と信念に触れる。贅沢な時間です。
まだ『Black Swan』もしくは『ブラック・スワン』を読んでいない方は、絶対に読んでほしい。強くそう思います。