沈黙に負けない?
こんばんは。
フランス国内の移動で「ストライキ」により、乗り換え電車が発車しないという事態に遭遇。
その駅は地方の小さな駅で、電車の本数は2時間に1本くらい。その時はアポがあったので、絶対に遅刻できない状況。
初めての欧州鉄道旅で苦い体験をしていた私でしたが、躊躇していても何も始まりません。
この状況を打開すべく、チケットカウンターに歩み寄りスタッフに話しかけたのでした。
私にとって幸いだったのは、このスタッフさんが比較的優しい方だったことですw
以前のように「I don’t know. I don’t know.」と言われ続けたら、話が前に進まなかった。でも、この方は違いました。
「申し訳ないが電車は発車しない。タクシーを呼んであげるから、それで○○駅までいけばいい。」
「こんなに親切に対応してくれるんだ!」という嬉しさと驚きを覚えましたw
でも、ここで話を終わらせるわけにはいきません。
タクシーを手配してもらえるのは本当にありがたい。でも、重大な問題はそのタクシー料金をどうするか。
自分ですべて負担したくはないし、負担もできない。
「ありがとうございます。タクシー代はそちらで負担していただけると考えてよろしいでしょうか?」
私は丁寧に返しながらも「言うべきことは言う」と姿勢を貫きました。
正直言って「これは少し難しいかな」とは感じていました。私が電車のチケット代に払っていたのは約16ユーロほどだったと記憶しています。タクシー代はその3倍はするはず。その全額を負担してもらえるとは思えない。でも交渉するしかない、そういう腹積もりでした。
しばしの沈黙が流れますw
彼はおもむろに話し始めました。
「鉄道の料金は払い戻すよ」
彼は16ユーロを返す作業を始めます。
「ありがとうございます。でも、これではタクシー代をまかなうことはできないと思います。差額はどうすればいいんですか?」
丁寧に、同時に感情をこめて、スタッフさんに言葉を返しました。
ここで、またもや沈黙が流れますw
「分かった。あと10EURを渡そう」と彼。
「ありがとうございます。でも、これでも足りないと思います。どうすればよいんでしょうか?」と私。
彼は、私のことを面倒くさい奴だと思ったのか、それとも貧乏そうで可哀そうだと思ったのか。その真意は分かりません。次に彼が発したのは
「分かった。さらに10EURを出そう。でもこれ以上は無理だよ」
私は、ここで手を打つことにしました。
「ありがとう。タクシー代すべてをまかなえないのは残念だけど、これで何とかするよ」
ほどなくしてタクシーが到着しました。
これが正解だったのか?
明日に続けます。