トラブルに負けない 敢えて利用する -続き-
昨日の話の続きです。
彼は私に目を合わせず、沈黙を続けます。
私は「どうすれば良いのでしょうか」、「どうにかなりませんか」といった依頼を時間をかけて数回繰り返しました。
私が諦めないことを感じ取ったのか、彼はいきなり別の部屋に私をつれていきます
私:「満室ではなかったのですか?」
男性:「今日から泊まる予定の人の部屋だけど、君の部屋と交換してあげよう。」
めでたしめでだし。
ではありません。
話はまだ続きます。
私は少し語気を荒げて言いました。
私:「ということは、その人が私の部屋に泊まることになって、シャワーを使えなくなるのではないですか?」「それはおかしくないですか?」
彼は少し慌てたようすです。
私:「その人に申し訳ないです。そんなことをするよりも、私は今の部屋で構いません。」
彼はホッとしたようすです。
私:「その代わりに、宿代のディスカウントを要求します。」
彼は動揺し始めました。
男性:「責任者に聞いてみないと…。」
落ち着いた感じのジェントルマンだったので、てっきりその人が責任者と思っていたのですが、違ったようです。(笑)
男性:「責任者は今不在だからすぐには確認できない。」
私:「今責任者に電話してくれませんか?」
彼は受話器をとり電話をします。
男性:「繋がらない。」
残念ながら、次の用事の時間が迫っていましたので、その場を去らなければなりませんでした。
私:「私が夜ホテルに戻って来たときまでに、責任者と話をつけておいてください」
と言って、その場を後にしました。
結果は・・・
ディスカウントを勝ち取りました!
たしか2割くらいだったと記憶していますが、金額の多寡はあまり気にしませんでした。
加えて、フロントでペンチを借りました。むき出しのネジを回すことで、何とか温度調節もできました。(笑)
トラブルをうまく利用できた好例です。
諦めないというマインドを持つ訓練をすることができました。
交渉力を鍛えることもできました。
また、このように話のネタにもなっています。(笑)
なにより、「ディスカウントを勝ち取る」という結果を得たことが大きいですね。
一つの成功体験です。
おかげで、その晩は余計にビールの飲んでしまいましたが…。(笑)
トラブルに巻き込まれたときには、なかなか冷静になれませんよね。
ですが、そのような場で冷静さを保つ努力をする、場数を踏んでいく、ことで成長していくのだと思います。
トラブルを歓迎しましょう!
ちなみに「旅」はトラブルの宝庫です。自己成長にもってこいですよ。