「抽象化とは何なのか?」
こんばんは。今日もこのブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「抽象化とは何なのか?」
Wikipediaには、
「思考における手法の一つで、対象から注目すべき要素を重点的に抜き出して他は無視する方法」
と書かれています。
他にも
「個別・具体的な事象を一般的な概念へ昇華すること」
といった説明も見かけますね。
なんとなく分かったような気もしますが、では実際にはどうすれば「抽象化」できるのか? この部分が良く分からない自分が居ました。
何か難しいことをやらないといけない。そう構えてしまっていたのです。
楠木建さんは易しく説明してくれました。
私がとっていたメモは
「抽象化の基本は、自分の具体的な好き嫌いの背後にある『なぜ』を自問自答すること。なぜそれが好きなのか、それが嫌いなのか、抽象化してツボをつかむ。」
というもの。
「なぜ」を自問自答することが抽象化。これは分かりやすいと思いませんか?
卑近な例で言えば、私の飲み物に対する好き嫌い。
「なぜ私はビールが好きなのか?」「なぜ缶酎ハイが好きなのか?」「なぜワインや焼酎は最初の選択肢にならないのか?」「なぜコーラが好きなのか?」
こうやって「なぜ?」と問いかけてみる。
そうすると「炭酸が好き」「一瞬で気分がリフレッシュできるから」という一段抽象化された考えが浮かび上がってきます。
あまりにもお粗末な例ですが(笑)。
書籍の中では「なぜ彼女が楽しめる映画を自分はなぜ楽しめないのか?」「なぜ自分は小説に興味を持てないのか?」といった問いに「それらが事実ではないからだ」という答えを、そして「自分は事実に興味があるのだ」と抽象化がされていたように記憶しています。
最初は私のようにお粗末であっても構いません(←自己肯定)。
この「なぜ?」の自問自答を繰り返すことが、抽象化の訓練になっていきます。最初はうまくいかないでしょうが、数をこなせば、しだいにうまくなっていきます。
楠木建さんはさらに抽象化を深めることを推奨されていました。
先の例でいえば、「なぜ事実に興味があるのか?」とその奥にある「なぜ?」を問いかける。
これを繰り返していくことで、「自分の好き嫌いのツボ」を掴むことができる、とおっしゃっていたと記憶しています。
「自分の好き嫌いのツボ」とは自分の本性の傾向。自分に固有の価値観とでもいうべきものでしょう。
抽象化をすること。
具体的には「なぜ?」と自問自答して深堀りしていくことで、自分の本性が見えてくる。
抽象化は、ビジネスの場面だけで必要とされる概念ではありません。人生において自分を知るための武器なのです。