抽象化により価値観が浮かび上がる
こんばんは。今日もこのブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「なぜそれが好きなのか、それが嫌いなのか、抽象化してツボをつかむ」
自分の具体的な好き嫌いの背後にある「なぜ」を自問自答することで、自分の「好き嫌いのツボ」をつかむ。昨日はこの技法についてお話しましたね。
「抽象化」というと難しく感じますが、「なぜ? を自問自答する」ことだと考えると、とっつきやすく感じませんか?
続くメモはこう書かれていました。
「それぞれの価値観が浮かび上がり相互に理解が深まる。」
書籍の中で楠木建さんは、自分が抽象化に取り組むだけでなく、彼女にも「彼女の好き嫌いのツボ」をさがしてもらうよう促していました。
そうすることで、2人のそれぞれの価値観が浮かび上がってくる。そして、相互理解が深まる、と。
昨日の記事でも書きましたが、「自分の興味のないことを具体的に延々と話し続ける人」との会話は苦痛を感じるものです。表面的にはそうは言わなくても、「早く終わってくれないかな」「今後この人と会話をするのは避けたいな」と思われているかもしれません。
恋人同士であれば、それでも相手のことが好きかもしれません。「あばたもえくぼ」というように、むしろ「熱く語る姿」に惚れ惚れするかもしれませんね。
ですが、そのような状態が長く続くとは限りません。いや、2人の時間が長くなればなるほど、お互いの嫌な面が気になるのがふつうですよね。
それをやり過ごすのが「夫婦」という見方もありますが、楠木建さんのアドバイスのほうが建設的な気がしませんか?
お互いの好き嫌いのツボをわかり合っている。そうすれば、具体的な興味関心が合わないとしても、かみ合った話をすることはできる。それは、お互いの本性が分かっているから。相手の価値観が分かっているから、です。
とはいっても、これは理想論では? と感じなくもない。
相手の価値観・本性を知り、それが自分とは全く合わないことを認識してしまうこともあるでしょう。
そう考えると、2人の仲が引き裂かれることに繋がる。
逆に考えると、関係の早い段階で、相手の嫌な本性をみつけることで、その後の長い人生を「嫌いな人」と過ごさなくてよい、と考えることもできます。
いずれにしても、「抽象化による好き嫌いのツボ発掘」は、個人の、そして、パートナーとの人生を歩んでいくうえで、大切な技法であるということは間違いないと思います。
あなたはどう感じますか?
このことを「仕事」と関連させて考えてみるとどうでしょうか?
明日に続けます。