「未完成で中断する」には心理学でも認められた効果がある
こんばんは。
「時間がきたら途中でもやめる」。
このことの重要性についての話を始めました。
「内容の区切り」よりも「時間の区切り」。このことを心がけるようになってから実はそう長くはありません…。
偉そうに説明してきましたが、以前の私は無理やりにでも区切りの良いところまで頑張って、一時の充実感を得ることを優先するタイプでした。
このやり方を繰り返す中で、「なぜか効率が悪い気がする」とは感じていました。逆に、時間が限られていて途中でやめざるを得ないような場合に、次の日のタスクが容易にこなせる、という経験も繰り返していました。
いつの日か、時間がきたら内容の区切りにかかわらず強制的に終わらせる、という選択をとるようになります。さらに一歩進めて、わざと区切りの悪いところで終わらせる、という方法もとるようになりました。
読書においては、ある章を読み終えたとしても、次の章の途中まで読み進めてから本を置くようにしています。
そして、このことの有効性は心理学でも説明されていることを後に知りました。
「未完成で中断した作業をやりたくなってしまう効果」。これを発見者の名前にちなんで、オヴシアンキーナー効果と呼びます。
私は知らぬ間に、この効果を有効活用していた。このことを知ったとき自分を褒めたのは言うまでもありません(笑)。
さらに、「未完で中断したことは完了したものよりもよく覚えている」効果も。これはツァイガルニク効果といいます。
ツァイガルニク効果のほうが有名でしょうか。ツァイガルニクさんの研究の短所となった、カフェのウェイターの話は聞いたことがあるかもしれません。
ウエイターはある団体のお客の注文を書き留めなかった。さらに追加注文があってもメモは取らない。それなのにすべての注文を覚えており正確に給仕した。
会計を終えた後、勘定書に含まれる商品は何だったかとウエイターに尋ねても、注文の内容は何一つ覚えていなかった。
というような話です。(大雑把ですみません・・・。)
オヴシアンキーナー効果も、ツァイガルニク効果も「未完成で作業を中断すること」の有効性を証明しています。
「キリのいいところ」まで進めることをしない。時間がきたら終わらせる。一歩進んでキリの悪いところで強引に打ち切ってしまう。
そうすると、意識のどこかにその仕事の「続き」のことがとどまり続ける。続けることへのモチベーションをなくすことがない。
こういう理屈です。
明日に続けます。