成功に法則はない?
こんばんは。
「法則」や「技法」が書かれている本の教えすべてを実践しようと思ってはいけない。
その理由についてお話ししています。
一つ目は「方法や手法が多すぎる」という側面。
二つ目が「実践が実際的ではない、現実的ではない」という側面。
三つめが「概念的・抽象的で理解ができない」という側面。
こうやって3つを挙げて説明してきましたが、もう1つ忘れてはならないポイントがあります。というよりも、こちらの方がより根本的なのですが。
それは
・成功に法則はない
という側面です。
「成功法則」を追い求めている人にとっては悲報かもしれませんw
「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」
という言葉はご存知でしょうか。
私がこの言葉を初めて知ったのは、もう何十年も前でしょうか。
それは野村克也さんから発せられたお言葉でした。当時ヤクルトスワローズの監督を務められていた野村克也さんがあるゲームの後に発した言葉。
その時はあまり深く考えることはありませんでしたが、なぜか印象に残っていたのです。
ちなみに、私は長らく、この言葉は野村克也さんが生み出した言葉かと思っていましたw 恥ずかしながら。
実際には肥前国第9代平戸藩主、松浦清の言葉の言葉と言われています。
この言葉を知った後も、成功法則を追い続けた私の愚かさ。今となって反省しています。
この言葉に再び出会ったのは、だいぶ時を経てから。ある著作にこの言葉を見つけたのです。
その著作は以前ご紹介した『人生で起こることすべて良きこと 逆境を超える「心の技法」』(2015年 PHP出版)
そう。田坂広志さんの著書です。
この本は私にとって座右の書。何ページにもわたるメモを取った後も、何度も読み返してきました。以前長期間に渡り、この書からの学びについてお伝えしましたね。それほど思い入れがある書籍なのです、私にとって。
そのメモに残されていた文章を抜粋してご紹介します。
我々が「成功」や「勝利」のとき学び、成長していけないのには、もう一つ理由がある。勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし
我々が物事に成功したり、勝利したときには、一つ、二つの要因で成功し勝利しているのではなく、様々な要因がバランス良く結びついて成功し勝利している。また、そのバランスの中で失敗要因がたまたま救われていることもある。だから、その成功要因や勝因を分析しようとしてもなかなかうまく分析できない。
しかし物事に失敗したり、敗北したときには様々な要因の一つ、二つが失われることによって失敗し敗北するため、その失敗要因や敗北の分析が明確にできる。
明日に続けます。