私たちの人生において、成功は約束されていない
こんばんは。本日もお立ち寄りいただきありがとうございます。
「法則」や「技法」が書かれている本の教えすべてを実践しようと思ってはいけない。
その理由についてお話しています。
昨日は、
「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」
という言葉についてお話しました。
そして、この言葉の意味について、田坂広志さんの文章を抜粋してお伝えしました。
成功者がなぜ成功したのか? 成功できたのか?
この問いに対して「これだ!」と言える答えはないのですね。
田坂広志さんの文章をもう一度引用しましょう。
我々が物事に成功したり、勝利したときには、一つ、二つの要因で成功し勝利しているのではなく、様々な要因がバランス良く結びついて成功し勝利している。また、そのバランスの中で失敗要因がたまたま救われていることもある。だから、その成功要因や勝因を分析しようとしてもなかなかうまく分析できない。
ここには明確に書かれていませんが、「運」の要素も多いでしょう。「運も実力のうち」という言葉があるように、成功者は運をつかめるのかもしれません。運の引き寄せ方についての技法もあるかもしれません。でも、その「運」だけで成功したのではない、それは確かなこと。その他のさまざまな要因と絡み合って、その「運」が活きたという側面を忘れてはいけない。
成功者が語る言葉には重みがあります。それは、その人物が行動して、その功業を成し遂げたから。実践して成功した人の言葉だから。私も成功者が自ら語る文章が好きです。自らの実践を伴わない評論家風の著者が語る、いかにもそれらしい文章よりも、成功者の駄文を読みたい。
少し話はそれますが、結局は「誰が言うか」なのですよね。同じ言葉でも「誰が言うか」でその重みが変わってくる。もっと言えば、内容よりもその人物に私たちは心酔する。これが人間社会における実情であることを軽く考えてはいけません。
話を戻します。
成功者が語る成功の要因。人生において志すべきこと、実生活において実践していること、もっと言えば成功法則。これらには重みがあり、心に響く。
その成功者から学んだ教えを自身の実生活に取り入れる、拠り所とする、信念とする。これ自体は悪いことではありません。むしろ、そうしたほうが、よりよい人生を生きていけるでしょう。
でも、必ずしも成功するとは限らないのです。その人物の一挙手一投足をすべて真似たとしても、同じような果実を得られるとは限らない。
その理由を、改めて田坂広志さんの文章から。
我々が物事に成功したり、勝利したときには、一つ、二つの要因で成功し勝利しているのではなく、様々な要因がバランス良く結びついて成功し勝利している。また、そのバランスの中で失敗要因がたまたま救われていることもある。だから、その成功要因や勝因を分析しようとしてもなかなかうまく分析できない。
そう、私たちの人生において、成功は約束されていないのです。