他人に利用されるのではなく、自ら活用する
こんばんは。本日も当ブログにお越しいただきありがとうございます。
なぜ「切りのいいところで終える」より「途中までやって終える」ほうが良いのか?
昨日は「新しいことを始めることへの抵抗」を避けることができる、という一つの理由をお伝えしました。
前者の優位性を裏付ける理由はまだあります。
次にお伝えしたいのは「続きが残っていると落ち着かない」「続きをやりたくなる」という側面。
やり残しがあると気持ちがすっきりしませんよね?
私たちが区切りの良いところまでやりたくなるのは、この「スッキリした気分」を得たいからでもあるのです。
中断されたタスクを気にしてしまう。あなたが仮に意識していないとしても、心のどこかに「中断されているもの」が引っ掛かっています。ふとした瞬間に何かを思い出す、ということは誰もが経験していますよね。その何かは、意識していなくても実は無意識に気にしているものであることが多いのです。
やり残したことを終わらせてすっきりしたい。
「途中までやって終える」ことで、この感情を活用することができるのです。タスクを再開したときに、そのことを躊躇するどころか、すぐに片付けてしまおうという気分になっている。
「続きをやりたくなる」という私たちの心の働きは、心理学でも証明されています。
「オヴシアンキーナー効果」という言葉を聞いたことはありますか? あまり聞きなれない言葉。ご存じない方が多いかもしれません。
これは、「未完成で中断した作業を(なんのインセンティブがない場合でさえ)やりたくなってしまう」という心理的効果。
この効果は日常で活用されています。私たちが認識していないだけで。
テレビCMやセミナー広告もこの効果を利用しています。ある商品やサービスのいい部分を少し示す。「まだまだいい部分があるんですよ~。」「もっと知りたければ、こちらでご紹介しますよ~」といった誘惑が散りばめられている。この広告を見た人が読んだ人が「途中まで知ってしまった。残りも知りたい!」と思わせる仕掛けが組み込まれている。
よく考えると怖いですよね~。特に広告業界、マスメディアはこういう面に長けています。人間心理をうまく使っているのです。影響を受けたくない、と思ってもそうは問屋が卸しません。でも、こういう実態があることだけでも知っておいて損はありません。賢く立ち回れる場面があるかもしれませんから。
他人に利用されるのではなく、自ら活用する。
「途中までやって終える」は「未完成で中断した作業をやりたくなってしまう」効果を活用する一つの手法です。
明日に続けます。