50歳を超えてからの決断、行動、失敗
こんばんは。
綾小路きみまろさんの『しょせん幸せなんて、自己申告』から、心に響く言葉をお伝えしています。
今日は「失敗について」の章から、こちらの文章を紹介します。
・失敗は人生の肥やし。くさいものほど、栄養がある。
こちらもきみまろさんらしい表現です。
失敗があなたの人生を豊かにする。こう考えると失敗を肯定的に捉えることができますよね。
失敗を欲する、というわけではありません。あくまでも、失敗してしまったときに落胆しない、悲観しない、という意味合いですね、私にとっては。
きみまろさんのストーリーに話を戻しましょう。
きみまろさんは、改名されて「綾小路きみまろ」を名乗ったのが50歳になってから。寄席の高座で自分を試してみたいという思いから改名に至った。
50歳になって「寄席の高座」に立つことを決断する。あらためて、本当にすごい行動力だと感心させられます。50歳になって新しいことを始めようという意欲を持つ。なかなかできるものではないでしょう。
「寄席の高座に上がるには、落語協会の幹部である師匠の門下に入る必要がある」
このことを知ったきみまろさんは、昔から憧れていた鈴々舎馬風師匠に面談を申し入れ、入門の許可を得ます。そうして2001年1月に寄席芸人「綾小路きみまろ」が誕生したのです。
決断力に加えて、行動力がすごい。師匠に面談を申し入れて入門許可を得る。尻込みなどされないのですね。
寄席は初めてでも、きみまろさんには、それまで築き上げてきたネタがあった。キャバレーや歌謡ショーで爆笑を誘ったネタがあった。
でも、それがまったくウケない。
きみまろさんは愕然としたようです。
漫談と落語は違う。このことを察したきみまろさんは、試行錯誤を重ねていきます。いろいろなネタを試してはスベり続ける日々。歯を食いしばって1年半にわたり高座に立ち続けました。
失敗を繰り返す中で、人気落語家さんの話し方から「間」の大切さに気づいたきみまろさん。話すタイミングやスピードを微妙に調整していき、お客さんの笑いを得るようになっていったのです。
高座での試練から学び、お客さんの反応を見て話し方を変えるようになったきみまろさん。一方的に話すのではなく、お客さんと同じ時間・空間を共有するようになったのです。こうやって「綾小路きみまろ」の芸風が確立されていったのです。
歳を重ねてから、きみまろさんの場合は50歳を超えてから、数々の失敗を経験する。これは堪えますよね。
それまでの自分が否定されたような気がするでしょう。過去のやり方に固執してしまうかもしれません。そもそも新しいことをやろうという気力も湧いてこないかもしれない。
でも、失敗に挫けることはなかった。投げ出さなかった。必死にしがみついていった。そして学んでいった。
この姿勢が、成功を生むのですね。
失敗があったからこそ、成功がある。失敗がなければ成功はない。
失敗を前向きに捉えることができるストーリー。
あなたはどう感じましたか?