あなたにとってふつうであること、ありきたりであるものが持つ強さ
こんばんは。
Patricia Ryan Madsonさんの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』、5つ目の格言である「be average」。
「be average」は「クリエイティブ」であることと大いに関連がある。そして「outside the box」の本当の意味を知り実践することで、誰もがクリエイティブになれる。そんなお話をしました。
Patriciaさんは、「look for the obvious」つまり「明らかなことを探す、見つける、気づく」ことについて、こうも書いています。
Looking for the obvious offers us a way to approach problems that appear daunting. Trick yourself by turning a challenge into an ordinary task.
明らかなことを探すことは、一見圧倒されてしまいそうな問題を対処する方法を与えてくれる。自分自身をだまして、挑戦をありきたりのタスクに変えてしまおう。
次の例えは、あなたも聞いたことがあるかもしれません。
“Anyone can walk a plank, but if it stretched across an abyss, fear might glue us to it.
だれでも平らな木の板の上を歩くことはできる。でも、それが峡谷を渡す木の板だったとしたら、私たちは怖れに捉われてしまう。
実際には峡谷を渡す板の上を歩くような経験はそうそうないと思いますが、これは直感的に分かると思います。ふだんは何の問題も感じずに、たやすくできることなのに、それに特別な意味が加わると、加えてしまうと、私たちはそれができなくなってしまう、躊躇してしまう、恐れてしまう。
Our best strategy might be to treat the abyss as something ordinary (if that were possible) and to walk across in our average manner,” wrote Keith Johnston.
私たちが取るべき最善の戦略は、その深い淵を何かありきたりなものとして扱うこと、そして、ふだんどおりにその木板の上を歩くことだ。
ここで書かれているのは、あなたにとってふつうであること、ありきたりであるものが持つ強さ。
クリエイティブであるために、何か特別な、独創的なアイデアを探し求めるのではなく、目の前にある当たり前のものに気づくことが重要だ、という話をしましたね。そこで述べられていたのも「ありきたりのものの強さ」でした。
ここでは、その「ありきたりの強さ」を使って、手に負えそうにない問題に対処できるんだよ、という提案がなされている。
「ふつう」は「特別」と対極にあり、「特別」のほうがより価値が高いと思っている、私たちは。でも、実際はそうではない。「ふつう」のほうが強いんです。だけど、その強い「ふつう」に気づいていなかったり、気にかけていなかったりする。そして、失敗の理由を「自分の凡庸さ」にしてしまい、ますます「特別」を求める。悪循環ですね。
特別を求めたり、特別に考えるたりすることで、私たちは本来の強さを封じ込めてしまっているのかもしれません。
あなたはどう感じますか?