「サンクコスト」は日常にあふれている まずはそのことを知ろう
こんばんは。
本日もこのブログにおこしいただきありがとうございます。
あなたは、サンクコストという言葉をご存じですか?
日本語では埋没費用という言い方をします。
英語で書くと「Sunk Cost」Sunkは沈むを意味するSinkの過去分詞形です。
沈んでしまったコスト、つまりすでに回収が不可能であるコストのことを意味します。
すでに使ってしまったお金、時間や労力はどうやっても取り返すことはできません。それなのに、そのコストに影響を受けて、合理的な判断ができなくなる傾向を、サンクコストバイアスと言います。
企業活動におけるサンクコストが例に出されることが多いです。
ある企業があるプロジェクトに多大な費用と時間を投じてきたものの、なかなか成果を産み出すことができない。早めに撤退したほうが傷が浅いのに、それまでに投じてきたコストが大きすぎて、撤退できない。
株式の損切りもよく例に出されます。
投資をした当初は業績が良かった株が、業績を落とし株価が購入価格を下回ってしまった。
生じた損失はもはや回収できないことは認識していながら、なかなか売却できない。
株価はさらに低迷し、結果として、含み損を抱えたまま塩漬けにしてしまう。
あなたは「自分とは関係ないな?」と思っていませんか?
もっと身近な例で考えてみましょう。
1500円で買ったビジネス書を読み始めてみたが、乏しい内容で学べるものは何もなさそう。
だけど、「1500円も払ったのだから」と最後まで読み続けて、無駄な時間を費やしてしまう。
(これは、かつての私のことです…)
2000円を払って鑑賞し始めた映画が、自分の期待と異なり全く興味が湧かない。ただお金を払ってしまったので最後まで見続けてしまう。
(これも、かつての私のことです…)
長い間飲み続けてきた健康食品やサプリメントの効果が科学的には実証されていないことを知った。やめるとそれまで費やしてきたお金と時間を否定することになるので、その後も飲み続けてしまう。
あなたも、もう着ることのない高価な服や使っていない家電を「捨てるのはもったいない」との理由で何年も家に置きっぱなしにしていませんか?
それらもサンクコストです。そのコストはもはや回収できないのですからね。
サンクコストバイアスは、私たちの心理的欠陥の一つです。
人間にはこのような性質がある。まずはこのことを認識することが大事だと思います。