人生に遅すぎることはない
こんばんは。
「そうだ。まだこの作品を読んでいなかった。今読まなくてどうするんだ!」と思ったのが今年の3月。
コロナ禍で行動が制限されてから1年経ってから、というのはあまりにも遅すぎました。読書には絶好の期間が長く続いていたのになぜもっと早く手を伸ばさなかったのか、と悔やまれます。
読んだことはありませんでしたが、この名作についての評判は当然見聞きしていました。
私が海外の一人旅に熱中していた時期、目にする記事やブログも自然と旅に関するものが多くなる。そうなると『深夜特急』について熱く語られている場面が何度もあるのです。
気になっていたのになぜ読まなかったのか。
それは「自分にとっては遅すぎる」と感じていたからだと思います。
この本の主人公、つまり沢木耕太郎さんがバックパック1つで世界を歩いていたのは20代後半。
一方、私が海外一人旅にはまりだしたのはもう若者とは言えない年齢。
「自分がもはや経験できない年代の物語を読むのは意味がない。」
「読んだら、自分の人生を後悔してしまうのではないか。」
という思いがあったのは否めません。
特に後者の思いが強かった。
『深夜特急』で語られているような経験はもはや自分にはできない。「なぜ若い時に旅をしなかったのか?」と残念に感じるだけではないか。それならいっそ読まずにおこう。
この思いが『深夜特急』から距離を置いてしまった最大の理由。
今になって、この考えがもう1つの後悔を生み出してしまった。なぜもっと早く読まなかったのか、と。
あなたにも「自分にとってはもう遅すぎる」という考えから、距離を置いてしまっていることはありませんか?
本当はやりたい、気になっている。だけど自分にはもう無理、と決めつけて引き出しにしまいっぱなしにしていることが。
確かに物理的に無理なことはあります。そして、金銭的にも、環境的にも実現が難しいこともある。
だけど、心のどこかで望んでいる、気になっているのであれば、目を背けたままにしているより、行動を起こした方がいい。
遅ればせながらの『深夜特急』との向き合いから、このように強く感じました。
「今が人生で一番若い」
使い古された感のあるこの言葉。
でも、この言葉は単なる慰めではありません。
『深夜特急』、そして沢木耕太郎さんについてはまだまだ書きたいことが山ほどありますので追って記事にしていきます。