和製と本家の共通点 ユーモアのセンスに憧れる
こんばんは。本日もこのブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
戦後の日本の礎を作り上げた吉田茂。
内閣総理大臣に就任したのが68歳という、まさに「遅咲きの政治家」でした。
吉田茂は外交官時代に身につけた西欧流の強い自己主張を通したことから「ワンマン宰相」とも言われました。彼のワンマンぶりを表す逸話には事欠きません。
ちなみに独裁者という意味合いで使われる「ワンマン」は和製英語。この言葉は吉田茂のあだ名として使われ、その後に世で広く使われるようになったとも言われています。
ふくよかで迫力のある容貌とこよなく葉巻を愛した吉田茂。彼のもう一つの異名は「和製チャーチル」。
風貌だけでなく、そのワンマンぶりとユーモアのセンスからこの異名がついたと言われています。
少し話が本筋から脱線していしまいますが、ここでユーモアのセンスについて見てみたい。
よく欧米人との比較で日本人はユーモアのセンスに劣ると言われますよね。ヨーロッパをある程度の長さで旅した私は、そのことを実感する場面にたびたび遭遇しました。
そして、ユーモアのセンスをあげるべく訓練したこともあります。まあ、センスはなかなか育てられないのですが…。
ユーモアは欧米では高く評価されています。特に一国の運命をつかさどる政治家にはその資質が求められる。
チャーチルの逸話は数え切れないほどありますが、その中で彼のユーモアのセンスを物語るものをご紹介しましょう。
ホワイトハウスに招かれたチャーチルが、バスタブから上がった後に偶然ルースベルト大統領と遭遇。そのとき裸だったチャーチルが言った言葉。
「大統領、私はアメリカ合衆国に対して何も隠すものはありません」
あるパーティ会場である女性から「もしあなたが私の夫なら、あなたのコーヒーに毒を入れるでしょうね」と言われたチャーチルが返した言葉。
「もしあなたのような人が私の妻なら、私は喜んでそのコーヒーを飲むでしょう」
そして、私が一番好きなのが、犬猿の仲といわれた劇作家バーナード・ショーとのやり取りのエピソード。
ショーは自分の劇にチャーチルを招待。その招待状にこう書きました。
「あなたにチケットを2枚ご用意しました。ぜひご友人と一緒にお越しください。あなたに友人がいればの話ですが」
これに対するチャーチルの返事。
「あいにく多忙のため伺うことができません。でも再演の際には必ず参ります。再演されることがあればの話ですが」
いかがですか、このユーモアのセンス。
憧れますよね。
明日は、わが日本の代表(?)吉田茂のユーモアセンスが光るエピソードをお伝えしますね。