『小さな習慣』の柔軟さがありがたい
こんばんは。
「本当に習慣化したい行動があるのであれば、それに一点集中する」
昨日はこう書いて筆をおきました。
以前『小さな習慣』(ダイヤモンド社 2017/4/27) という書籍についてお話しましたが、この本を読まれた方の中には、私の文章に違和感を抱かれた方もいらっしゃるかもしれません。
というのは、この書籍の中で「たった一つのこと」のみを実践することについて否定的なことが書かれていたからです。
「ひとつの習慣のために数か月間、ほかのことすべてを無視するには相当の自制心が必要」
そう、一つのことだけに取り組むのはかえって難しい、というのです。
この難しさは理解できます。何個もやりたいことがあるのに、たった一つに絞るのは精神衛生的に良くないですからね。私が「一点に集中する」と書いたのは、これまで何度も習慣化に挫折してきた方を念頭に置いてのこと。実際には、人それぞれで、やり方は異なっていいのです。いや異なるはずだと思います。あまり一つの考えに固執することはない、いや固執してはいけない。教えを従順に守ることは重要ですが。それに固執し依存するのは却ってよくないことがある。いや危険とまで行けますかね。「自分で考える」ということを放棄して盲目的に何かにすがるようなことになってしまっては。
幸いにも(?)、著者は柔軟な取り組み方について、複数のプランを示して言及されていましたね。いくつかの文章を抜粋して紹介します。
「課題をこなすのかどれほど難しかったかによって、ひとつの習慣にとどまるか、もっと加えるかを決める。」
「一つの習慣だけに集中する。今のところ何より重要だと思える目標がある人に向いている。自制心がなく、それを改善したいと思っている人にとっても」
「複数の習慣プランは、ひとつの習慣だけでは満足できない人(どうしても身につけたい習慣がいくつかある人)におすすめです。」
ある「絶対」を押し付けるのではなく、柔軟さを認める。これが、この本のありがたいところです。
「これをやらなければならない」とだけ書かれていると、それに縛られてしまいがちな、生真面目で律儀な人には特に助かると思います。
とはいえ、守るべきこともしっかりと書かれていますよ。
「一度に4つ以上の小さな習慣に取り組むのはすすめません。」
「普通は、ふたつか3つの小さな習慣がちょうどいい。」
「すべてを10分以内で終わらせる」
複数でよいよいとはいえ、三つ以内にしなさい、ということですね。そして、短時間で終わるものに限る。そこまで小さくする。ここは外してはならない、という部分です。
ここで、もう一点、私が書いた文章とこの書籍で食い違いがあると思われる部分についてお話します。
どの文章か気づかれましたでしょうか。
明日に続けます。