「行動と見識」KOUSHIのブログ

行動と見識で人生を豊かにする

「決まった枠からはみ出ない」という生き方

 

こんばんは。

久しぶりに読み返した書籍『improv』。

著者はPatricia Ryan MadsonというStanford Universityの教授の方。

今日はそのプロローグから、彼女のヒストリーを簡単にご紹介したいと思います。

 

プロローグは、彼女が11歳の時の出来事から始まります。

Patriciaが11歳の時、母親は彼女に「a paint-by-numbers kit」を買い与えます。「a paint-by-numbers kit」」とは簡単に言うと「塗り絵」のようなものです。

 

ALCさんのページに下記のような説明がありました。イメージが湧きますね。

ペイント・バイ・ナンバー◆1950年代初頭にアメリカで流行した、アマチュアがプロ並みの油絵が描けることを売り物にした絵画キット。線画の各部分に数字が書かれており、すでに混合されている同じ数字の油絵の具を塗っていくだけで絵が完成する。

 

Patriciaが与えられた塗り絵の題材は、生い茂ったMaple tree。Patriciaは、ブラシの絹のような感触や、キャンバス生地、油絵用の絵の具のにおいがを気に入りました。そして、実際に塗り絵を行う際には、枠の外にはみ出ないように細心の注意を払い、Maple treeを仕上げました。

それを見た父親は

「Patsy is an artist」

と誇らしげに褒めたえました。

 

この経験から、その後に続く別の塗り絵も、枠内に収めることを怠らなかったPatricia。時が流れ、彼女が大学に入り職を探す段階になっても、このルールに従い続けたといいます。レシピやパターンに忠実に従う、つまりは「決まった枠からはみ出ない」という生き方を続けたのでした。

 

子どもの頃の両親の存在の大きさを物語る逸話です。父親から誇らしげに褒められたときのうれしさ。この時の感情が、その後の長きに渡る人生を形作ることになったんですね。

 

「improv」つまり「即興」とは真逆の人生を歩んできたPatricia。ここからどう話が展開していくのか?

 

大学で演劇を教えることを望んでいた彼女は、ある大学でassistant professorの職を得ます。それは彼女にとって夢のような職業でした。安定的な収入に、寛大な福利厚生、大学教授という地位と、長期間の休暇。彼女にとっては、人生の目標の一つが、この夢のような生活を生涯にわたって続けられるようにすること、つまりは、終身教授のポジションを得ることだったんです。

 

当時はまだ、彼女は「improv」とはそぐわない「安定したレールに乗った生活」を望んでいたんです。

 

大学で終身教授のポジションを得るための努力は惜しみませんでした。大学のPolitic、つまり大学内の政治を学びました。大学内で積極的にボランティアを行いました。大学が運営していたおプログラムにおいてはできる限り多くのクラスで教えることを心掛け、5年目には「excellence in teaching」として表彰までされました。これは彼女の教育への情熱によるものではなく、あくまでも好印象を与えるためでした。

これらのアクションを積み重ねたことで、彼女の履歴書には全く欠点が見当たらないほど完璧だった、と彼女自身はいいます。

そして、ついに、終身教授の地位を得るためのレビューがやってきました。面接もうまくいった。彼女は不合格になることなどまったく想像しておらず、大学のある街に家を買うべく頭金を払う準備も整えていました。

 

まもなくして、その結果が通知されます。

 

明日に続けます。

 

 

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