イエスマンとは違うのです
こんばんは。
Patricia Ryan Madsonさんの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』の最初の格言
say yes
についてお話しています。
すべてに対して「yes」と言う。そうすることで、新しい世界に入っていける。あなたの世界観が変わっていく。そう考えるとワクワクしますよね。
一方で、「何にでもyesという」意味にも捉えられるので、ネガティブな含みがあるようにも感じます。
「イエスマン」という言葉がこのことを特徴的に表わしていると思います。上の立場の人の考えや指示にすべて同意し従う。絶対に逆らわない。そういう人を揶揄する意味合いで使われる言葉ですから。
Patriciaさんはこう書いています。
Don’t confuse this with being a “yes-man,” implying mindless pandering. Saying yes is an act of courage and optimism; it allows you to share control. It is a way to make your partner happy. Yes expands your world.
「イエスマン」と混同してはいけないよ、と。
「yesと言う」のは、勇気と楽観の行動である。それは、他人とコントロールを共有することになるのだから、と。
私たちは自身が関わることについて、自分の思うようにコントロールしたい、と思う。このマインドセットが根っこにあるんですね。それを他人に委ねるには、勇気が必要となってくる。そして楽観も。私たちは、自分でコントロールできないと不安になります。だから、「でも、それで大丈夫なんだ」と感じられる楽観的なマインドが必要になってくるんですね。
つまり、Patriciaさんがいう「say yes」は、「イエスマン」とは対極にあるということです。前者が、勇気や楽観という前向きな精神が備わった行いであるのに対し、後者は、服従や放棄という後ろ向きな心に支配された行動です。
こう考えると、「say yes」により重みを感じませんか? より高尚で、より強さを求められる。だからこそ、新しい世界に入っていけるのでしょう。
同時に、その重みにプレッシャーを感じるかもしれません。「とてもじゃないが私には無理だよ」といったあきらめの声も聞こえてきそうです。
大丈夫です。続く文章をみていきましょう。
It is undoubtedly an exaggeration to suggest that we can say yet to everything that comes up, but we can all say yes to more than we normally do.
「確かにすべてに対してyesというのは大げさかもしれない」とPatriciaさんは認めます。
でも同時に「私たちがふだんより、より多くのことにyesということはできる」と。
「絶対にすべてにyesと言わなくてはいけないんだ」とは思わなくていいんです。ふだんよりも「yes」ということを心掛ける。ここから始めればいいんですね。
明日に続けます。