『人生で起こること すべて良きこと』を集約する3つの文章
こんばんは。
田坂広志さんの『人生で起こること すべて良きこと』からの学び。
今日からそのエッセンス具体的に話していきたいと思います。著作からの引用に加えて私なりの解釈や感じたことをお伝えしていきますが、引用している部分は、私がとったメモから記載しています。ですので、実際の書籍と一語一句同じとは限りませんのでご了承いただきたくお願いします。
田坂広志さんがこの著作で最も伝えたかったことは、文末のこの3文に集約されていると思います。
・人生で起こることすべてに深い意味がある
・人生で会う人すべて深い縁がある
・人生で起こることすべて良きこと
もっと言えば、最後の「人生で起こることすべて良きこと」が一番伝えたかったこと。その前の2文はそう思い定めるための方法と言えます。
こう考えるために具体的にどうすれば良いのか。具体的な技法の説明とその根拠が論理的に示されています。読者が理解できるように、分かりやすさに重きが置かれているのを感じます。そして、丁寧に繰り返し大切な箇所の説明がなされている。これは田坂広志さんの書籍に特徴的なことの一つですが、そのことをより強く感じられたのがこの書籍でした。
まずは、冒頭部分で書かれている文章を引用していきましょう。
心の中で「人生で起こることすべて良きこと」と思い定めると、必ず道は拓ける。ただ、逆境においては思えない時もある。そういう時に「人生で起こることすべてに深い意味がある」と心に思い定める。
この書籍で最も伝えたいこが冒頭に書かれています。この後、そのための技法が述べられていき、文末に改めてこの主題が示されている、という展開です。
引用を続けます。
「この出来事には何か意味がある」というその感覚こそが逆境を超える「心の技法」を身につけていくための大切な出発点。その感覚を抱いたとき我々はすでに、目の前の逆境に正面から向き合い、心で「正対」を始めているから。
「逆境に正対する」ことの大切さは、この後の文章の中でも繰り返し示されていきます。
次は「心の技法」の定義を見てみましょう。
「心の技法」とは「内省を深める言葉」によって「気づき」を促し、「内省を深める技法」によって「心の在り方」を変えていく、具体的・実践的な技法のこと。
「心の技法」というと何だか掴みづらい。そう感じませんか。スピリチュアル的な気がしなくでもない。
スピリチュアルというと、私たちの理解を超えたなにか支配的なもの」という意味合いを感じてしまいませんか?
実際スピリチュアル系の本では、論拠を明確に示さずに「ただこれれをやればいい。そうすれば幸せになれる」といった、少し乱暴ともいえる論旨が展開されているものが多いのです。(論旨とは言わないかもしれません。そもそも論理的な要素が欠け落ちているので。)
田坂広志さんは「具体的・実践的な技法」と断言している。この「具体的」で「実践的」であるのは、田坂広志さんの書籍ならでは。科学者というバックグラウンドを持ち、企業運営や内閣参与も務めたからこそのこだわり。
「そんじょそこらの著者とは違う。田坂広志さんは」とひとり呟いたのは蛇足かもしれません。
明日に続けます。